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琵琶湖がある町で育ち、琵琶湖を毎日撮り続ける写真家が見つけたもの。
見慣れたはずの景色の中に、同時に存在する未知の世界。
朝日、夕日、満月、虹、そして龍。 知っているはずなのに知らない世界、知らない自分がそこにいた。
写真家辻田新也が生まれ育った滋賀県長浜市は、琵琶湖の対岸に沈む夕日を見ることができる町。
彼は悩んだり落ち込んだりしたときにはいつも、そんな夕景に勇気や希望をもらってきたという。
2021年に誕生した第一子となる息子には、夕日にちなんだ名前を付けた。長浜からみた琵琶湖の夕日のように、周りの人を優しく照らし、希望を与える人になってほしいという想いからだ。
ある日、息子を連れて琵琶湖の夕日を家族で眺めているとき、いつか息子が大きくなったら「これが君の名前に込めた景色だよ。」と伝えられるような写真を残していきたいと思ったという。それから毎日のように琵琶湖に足を運んでは撮影をすることが彼のライフワークとなっている。
日々琵琶湖と対峙してシャッターを切るという行為は、自分の心の深い部分と会話をするようなものだ。
私たちは何かを創造する際には、つい細かな意味や情報を込めようとする。
しかし、毎日目の前に現れる琵琶湖が魅せるアートには、どうやら何の意味もないらしい。太陽の光が混ざり揺らめく波模様も、大雨の中の荒波も、力強く真っ赤に染まる夕焼け空も、それ自体には本来メッセージなどなく、全ては受け手のそれぞれの解釈にすぎない。写しても写してもそこには "ただ琵琶湖がある" 以外ない。
あんなに美しいアートに何の意味もないのだとすれば、それこそが "希望" だと、彼は言う。
まだ知らない景色はどこにでもある。知っていると思い込んでいるだけで、本当は知らない世界があるように。
ただそこにあるだけの景色に色をつけて、意味を込めることも人間の美しさだろう。そしてその飾りを外せば、またいつでもこの世界は真っ白なキャンバスだということを、琵琶湖は大きな自然の愛で伝えてくれる。
無意識のうちに意味や情報に溢れ、それを現実として生きるこの世界の中で、彼にとって、(誰にとっても、)琵琶湖は、本来あるべき姿の象徴とも言える存在なのかもしれない。
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